太田惠資インタビュー2007 ややっの夜スペシャル part2


ゲストが決まるまで

「ゲストを呼びなさい。ソロはいけません、ソロは別の日で取ります」みたいなお店側の苦言もあったので・・・それが今はいい感じになってきていて、ゲストの方が決まった瞬間のうれしさというのは、何事にも代え難い(笑)。だから一人一人の(ゲストの)方に対する感謝とか、リスペクトという気持ちも沸きますよね。「わあ、OKしてくださった!」って。

「ややっ」という言葉に小さい「っ」が入っていて、これはちょっと驚き、みたいな、感嘆詞ですよね。だから直前までゲストがわからないというのも、「ややっ」でいいかな、というのもあるんですけど・・・それだとやっぱりゲストの方、忙しい方に失礼だというのもあるし、(スケジュールが)空いてないですよね、だいたい。

   皆さん忙しいから、断られることも多いんじゃないですか。

うん、ずいぶん断られてます(笑)。明日・明後日なんてみんな空いてないよね。俺も馬鹿だねー、あとやっぱり失礼だよねえ。「本当に私を呼びたくて呼んでるのかな?」って感じあるもんね。「苦し紛れじゃないのか」って(笑)。それから、空いていて、喜んでくれても、「せっかく太田さんとやるんだったら自分のお客さん呼びたいけど、明日じゃなあ」っていう方もいます。それはそうですよね(笑)。そうすっと、次はいつ呼ばれるかなって思っている人が結構いる(笑)。何回か断られてるんですけど、でも話したら、「待ってるんですよ」って言ってくれるんです。

今度、49回目にはギターの今堀(恒雄)さんをお迎えしますし、50回目はカルメン・マキさんをお迎えしますけど(※)、お二人ともすごく喜んでくれて・・・「待ってましたよ」みたいな感じでしたね。「いやー太田さんとはやりたかったんです」って。

(※インタビューは49回目の直前だった)

「ややっの夜」の今後

   最後に、「ややっの夜」は、今後どうなっていくんでしょうか。

「徹子の部屋」とか「テレフォンショッキング(※笑っていいとも)」はゲストの何度目かの登場というのがあるかもしれないけれど、いまのところ「ややっの夜」は初めての登場の方を呼んでるので、私の人脈でいつまでそれが続くかというのが一つ・・・非常に心細いところが一つと(笑)、自分の健康がどのくらい続くのか、お店がどのくらい続くのかという要因もありながらも、やれる限りやっていきたい、と思いますね。100回・・・150回でもう僕は還暦くらいになっちゃうのかなあ。それでもいろんな状況が整っていて、やり続けられれば、やりたいと思ってます。

で、どうなっていくのかというのは、来てくださるゲストの方の個性と、自分がそれをどう消化して良いミュージシャンになっているかというところにかかっているので、さぼらないで、真摯な気持ちでやっていけば、50回が100回になったときに、副産物がいろいろ出てくると思うんですよね。例えばそれで「ややっの夜に来て私の上を通り過ぎていったミュージシャンたち」なんて文章を書けるとか(笑)。さっき言った、地方でもそういう話がある、とかね。100回記念に何か   音金という場所がいいのであってホールで記念をやるということではないかもしれませんが   イベントも出来ると思うし。地味にやってたら、いつのまにかとてつもない建造物が出来ていた、という風にしていきたいですね。それこそ本当にテレビ番組になっちゃったり・・・テレビ版になれば、音金そのままでやればいいわけでね、(撮影に)来てもらってね。私次第ですけど、成長させたいですよね。

ゲストの方については、「えー、こんな人を呼んじゃったの、太田惠資とどこで接点があるの!?」なんてことはますますしたいですね。例えば最近だと、詩人の白石かずこさんとか   白石さんはポエトリー・リーディングをジャズの人とかと一緒にやるっていうハシリの方で、たいへんな方ですけど   喜んで来てくださって、終わった後もすごくいい感想をいただいているし、いろんな方をお呼びできるんじゃないかな、と思ってきてます。

(カルメン)マキさんもね、「いつも歌ってらっしゃる曲で結構です、ぼく一生懸命いろいろやりますよ」って言ったら、「いや、あたしホームページで見てるけど、ややっの夜でしょ、あたしいろいろやんないといけないわ」っておっしゃって(笑)。実際にやられるかどうか別として、「何か特別なことしたいなあ」って。そういう意味で、ちょっとずつそんなふうになってるんだと思います。

だから、続けることの大変さもそうですけど、続けることのありがたさというものが、50回近くなってきたところで、自分の自覚として、日々大きくなってますね。だから、続けますよ!がんばります。


筆者は太田ファンの一人ではあるが、このサイトの管理人として、ゲストが決まると最初にそれを知ることになるわけで、なるべく早くファンの皆さんに情報を伝えるべく、責任重大だと思っている(そして毎回、誰がゲストなの?って楽しんでもいるわけです)。そんなこともあって他のお客さんの反応も気になっていた。だってこんなに凄いパフォーマンスが行われているのに、太田ファンのみんなこれ見逃していいの!?と思ったことが何度もあるのだもの。そこでちょっと訊きにくい点を訊いてみたところ、「ソロの方が、傾向としてお客さんが入る」ということだった。

「ソロに(お客さんが)入らなくても(気持ちは)複雑なんだけど」
と笑いながらも、太田はこんな風にも言っていた。
「やっぱり音楽というのは、誰かと一緒に演るという方が・・・まあ自然なものですよね(笑)。僕のやっている音楽みたいなものは、一緒にやる人がいる方が、音楽としてはいろいろ発展性があるはずなんですけどねー。」

もし太田ファンで、「ややっの夜」を観たことがない人は言わずもがな、「一度観に行ったけどちょっと合わなかった」という人がいたら、実は少しもったいないかもしれない。毎回違うゲストが出てきて、その度に太田の様々な面が引き出されてステージが出来上がるので、たまたまある回は自分に合わないかもしれないけれど、次にはまた違う凄いことが行われているわけだから。ちなみに「音金に行って初めてゲストを知るのが楽しみ」という強者のファンもいらっしゃいますが、それはちょっと、という方は、こまめに太田スケジュールと掲示板をチェックしてください。そして関東近辺にはなかなか行きづらいという方々、お近くのお店で、「ややっの夜」が行われるといいですね!


2007.7. 都内某所にて
Interviewed by S.Hayashi

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